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大腸ポリープについて

こんにちは、ミラザ新宿つるかめクリニック消化器内科の津川直也です。

前回のブログでは便潜血検査に関してまとめさせて頂きました。

その際に大腸ポリープも陽性の原因に挙げさせて頂きましたので、今回は大腸ポリープに関してまとめていきます。

 

〇大腸ポリープとは

大腸粘膜から突出している卵球状の腫瘤のことをいいます。

大きさや形は様々なものがありますが、がん化するかどうかで大きく2種類に分けられます。

①腫瘍性 がんもしくはがん化するもの

 ・腺腫    
 ・大腸癌

②非腫瘍性 がん化しないもの

 ・過形成性ポリープ    
 ・過誤腫性ポリープ   
 ・炎症性ポリープ

 

大腸ポリープの多くは①の中の良性腫瘍である腺腫であり、全てのポリープの2/3を占めると言われています。腺腫も放置すると大腸癌へ移行していきますので、治療適応となります。

基本的には②非腫瘍性大腸ポリープは治療を必要としませんが、出血の原因になったり、大きくなり腫瘍性が疑われる際には治療対象となります。
元気な腸のイラスト

〇診断

上記したとおり大腸ポリープには様々な種類がありますが、これらの診断は基本的には内視鏡での観察で行っていきます。具体的には形態、表面性状・表面微細構造、色調などから判断していきます。

大腸ポリープを切除するかどうかは、ポリープの種類を判断すること+内視鏡で切除しきることが出来るかどうかで判断していくことになります。

その判断のためには、ポリープ自体の表面の微小血管、表面構造を拡大して観察していきます。そのため当院で使用している大腸カメラには全て拡大機能が付いており、詳細な観察を行えるようになっております。

 

 

〇治療

内視鏡的診断で当院において切除可能と判断した際には、治療をその場で行っていくことになります。当院で行っている大腸ポリープを切除する方法は大きく分けて2種類あります。

 

①内視鏡的粘膜切除術(endoscopic mucosal resection: EMR

方法としては

1.液体を病変の下の粘膜下層に注入し、病変を持ち上げる。
2.スネアをかけて病変を保持する。
3.スネアを絞り、通電し病変を切除する。

4.切除面にクリップをかけ閉創する。

となります。

 

     スネア                鉗子
          

     引用:オリンパス医療ウェブサイト

 

②コールドスネアポリペクトミー(cold snare polypectomy: CSP

 コールドフォーセプスポリペクトミー(cold forceps polypectomy: CFP

どちらも電気を使わない切除方法です。

切除する際にスネアを使用するのがCSP、鉗子を使用するのがCFPです。

方法としては
1.スネア(鉗子)で病変を把持します。
2.そのまま病変を切除します。


平坦な病変、茎がある病変、悪性所見が疑われ切除断端をしっかり確認したい病変などに対しては①EMRで切除します。大きさが10mmまでの病変で、深達度(病変の深さ)が浅いと考えられる病変に対しては②CSP, CFPを行います。

 

〇最後に

大腸カメラを施行し、その場で治療を出来ることは患者様の時間、体の負担、お金の面でメリットが大きいと考え、できる限り当院で治療まで行っています。

しかし、出血のリスクが高いと考えられる病変、大きくて一括切除が難しい病変、深達度が深いと思われる病変に対しては、安全性を優先して高次医療機関へとご紹介させて頂いております。



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