低用量ピル

低用量ピルについて

低用量ピルについて

一般にピルと呼ばれる経口避妊薬は一般に女性ホルモンである卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)の合剤です。通常は女性の生体内ではこの二つのホルモンは卵巣より分泌され、排卵がおき、月経が来るように調節されています。
経口避妊薬 (OC; oral contraceptives)はこの女性ホルモンを薬として服用することで、排卵を抑制し妊娠を防ぐものです。また、長年の研究でOCには月経困難症や子宮内膜症に対する治療効果があることが判明しました。そこで治療目的に使用される女性ホルモンの合剤を便宜的に区別してLEP (low dose estrogen progestin) と呼んでいます。その他の副効用としてOCには卵巣癌や子宮体癌、大腸癌のリスクを低下させる作用があること、またニキビの改善効果があることもわかっています。


100人の女性がOCを1年間飲み忘れなく、理想的に使用した場合妊娠するのは0.3人程度といわれています。男性用コンドームの場合は100人の女性が1年間使用すると2-15人妊娠すると報告されており、避妊法の中では効果が高いとされています。しかし飲み忘れがあると失敗率も上がるとされていますので注意が必要です。また、性感染症の予防効果はありませんので、感染予防には男性用コンドームの装着が必要になります。


OCの一般的な副作用には嘔気、乳房痛、不正出血がありますが、内服を継続していくと軽減する場合がほとんどです。また、頻度は低いですが重症な副作用に血栓症があります。一般的な血栓症の頻度は1年で10000人に3-5人程度ですが、OC内服中では10000人に 3-9人程度に上昇すると言われています。また、飲み始めの3ヶ月はもっともなりやすい時期と言われていますので、注意が必要です。血栓症の発症時は、足の片方だけのむくみ、 腫れや腹痛・胸痛・息苦しさ・頭痛などが出現する場合があります。おかしいと思ったらすぐに病院に連絡をして下さい。


40歳以上の高齢の方や喫煙者、肥満の方は血栓症のリスクが上昇するため、服用ができない場合があります。また心臓病や肝障害、片頭痛のある方、授乳中や産後4週間以内の方 も同様に内服できない場合があります。子宮・卵巣に病変がないことを確認するため、内服前には内診と経腟エコー検査を必須としています。内服後は年1回の内診・経腟エコー検査・子宮頸部細胞診を施行していきます。

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