ホルモンの日

 こんにちは。ミラザ新宿つるかめクリニック内分泌外科の岡本です。今回は疾患の解説ではない、トリビアな話題です。
 11月3日、なんの日だか知ってますか?国民の祝日としては「文化の日」ですが、それ以外にも「みかんの日」、「いいお産の日」、「サンドウィッチの日」、「ハンカチーフの日」、「オゾンの日」、「難聴ケアの日」、「高野豆腐の日」などさまざまな記念日でもあります。そして「ホルモンの日」でもあるのです。

 ホルモンと言っても、ここでは焼肉の話ではありません。日本内分泌学会が一般の皆さんに内分泌のことをもっと知ってもらいたいと願って2020年に制定した「ホルモンの日」は、日本記念日協会からも認定され、登録されています。ではなぜ、11月3日なのでしょうか?

 ホルモンにゆかりのあった日本人化学者、高峰譲吉博士の誕生日をその日に定めたのです。アドレナリンという言葉を聞いたことがあるかもしれません。そう、ストレスに曝されたカラダを戦闘モードにしてくれるホルモンです。この物質は副腎(ふくじん)が作り、分泌しています。副腎からの抽出物を動物に与えると血圧が上昇することが1895年に報告されていました。1901年、高峰博士と彼の実験を手伝っていた上中啓三助手がその正体である物質の精製に成功し、アドレナリンと名付けました。アメリカではエピネフリンと呼ばれていますが、これは精製に初めて成功したのは自分であると主張したジョン・エイベル教授(ジョンズ・ホプキンス大学)が付けた名称です。日本薬局方でも長らくエピネフリンとされていましたが、2006年にようやくアドレナリンの名称が復活したそうです。

 高峰博士は他にも日本初の人造肥料会社設立や胃腸薬「タカジアスターゼ」の発明と商品化などさまざまな業績を残しました。30年以上をアメリカで過ごした彼は日米の架け橋となることを望み、奔走しました。ワシントンのポトマック河畔で花を咲かせる桜の木々を贈ったことでも知られています。

博士の生まれ故郷である富山県高岡市の生家跡は高峰公園となっており、彼の胸像と共にその足跡を讃える記念館を見ることができます。

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