血液内科の長尾です。前回のブログでは鉄欠乏性貧血は、赤血球内のヘモグロビンを構成する鉄(Fe)が不足することで起きる貧血で、だるさや頭痛、めまい、体を動かしたときに動悸や息切れなどを感じの症状があり、治療の基本は鉄剤の投与であることをお話ししました。
今回は鉄剤についての詳細と鉄欠乏性貧血の原因についてお話しします。
鉄欠乏性貧血の治療(鉄剤について)
なお鉄剤への反応が悪い場合は、胃のピロリ菌感染や、もともと胃腸の吸収が悪くなる病気が潜んでいる可能性もあります。
鉄欠乏性貧血の原因検索
治療=鉄の補充とは別に、鉄欠乏が生じた原因をはっきりさせておくことも重要です。
・女性の過多月経の場合、以前と比較して生理の間隔の変化や経血量の増加がある場合は、一度は婦人科の先生へのご相談やスクリーニング検査をお勧めしています。かかりつけの婦人科がない場合、当院で診察可能です。婦人科は女医が対応します。
・鉄欠乏性貧血と診断されても、明らかな出血が自覚されない場合は、消化管出血がないかどうか調べておくことが重要です。スクリーニングとして便潜血検査や、消化器内科の先生にご相談して、上部・下部消化管内視鏡を行うことが検討されます。こちらも当院で診察・検査が可能です。
その他、歯肉や鼻腔からの出血はありませんか?「いつも血の味がする」など。
お小水の色がいつも少し赤いことはありませんか?
痔の症状が気になることはないですか?「トイレで流すときに赤い気がする」など
例え少量ずつでも、長く持続すると貧血に至ることもありますので注意が必要です。
最後までご覧くださってありがとうございました。
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